白磁彫花魚文碗
塚本快示作 1970年代

70年代に美濃工芸展を何度か企画したおり塚本快示先生にお会いしました時は小山富士夫先生も顧客だったため、師弟関係にあったということで企画展も順調にいき成功しました。その後御礼に伺った時に直接白磁の平盃と、この碗を分けて頂きましたその場では箱も無かったのでそのまま頂き、いずれ箱を作って箱書きもと思っているうちに人間国宝になられてしまい、多忙になられてお会いする機会も無いまま今にいたりました。
平盃はその後私の恩師であった故深井晋司先生へ還暦のお祝いとして差し上げこの椀は時々眺めては楽しんでおりました。この繊細な薄さと彫は誰にも真似る事は出来ず、彼の最高技術の作品だと思います。終活中につき出品します。

口径 9.9cm
高さ 6.0cm
銘無し(塚本先生の場合銘無しが多い)
箱無し

陶歴
1912年岐阜県土岐市製陶所の長男に生まれる
1926年家業を手伝い以降、轆轤・釉掛・窯焚くに従事
1950年小山富士夫を知り、以降指導を受ける中国北時代の白磁や青白磁の研究を始める
1963年日本伝統工芸展入選
1964年米国カリフォルニア博覧会で金賞受賞
1965年日本伝統工芸展獎励賞受賞

1972年日本伝統工芸展会長賞受賞
1973年岐阜県に青白磁技術保持者無形文化財に指定
1977年紫綬褒章授賞
1979年日本陶磁協会賞受賞
1980年中日文化賞受賞
1983年重要無形文化財保持者として認定される。土岐市名誉市民に推挙される
1984年勲四等旭日章授賞
1990年死去