古本で購入 経年変化による汚れシミあるが、古本としての状態は良好 塩沢君夫   発行元お茶の水書房 出版年1977/ 判A5 ページ274 今、経済史を考えるとき、原始共産制、アジア的生産様式、古代奴隷制的、封建的、資本主義的生産様式が、今までの人類が経験してきた生産様式です。皆さんは、アジア的生産様式については、ほとんど聞いたこともないと思いますが、日本の天皇制や、エジプトのファラオはアジア的生産様式の時代の象徴的な存在です。経済史を基本的経営(塩沢氏は、最近は、本源的経営と言っています)共同体 生産様式 (経済構造)の観点から整理し、時代の進展を生産力の発展や、海外の先進国の影響 (外圧)とに求めて歴史がわかります。また、各国の経済史は、国内の発展段階が複雑に絡み、先進地域では、進んだ生産様式に進んでも、後進地域では、遅れた生産様式が残り、複雑な経済構造になります。このように考えると、日本の明治維新が、全体は、封建制で、先進地域では、マニュファクチャ段階まで進んでいても、多くの地域は、封建制の段階で、外圧により、植民地化を避けるため、天皇を担ぎ、絶対主義的軍事的、資本主義となった理由がわかります。