ヤマハのギター製造は1960年代に始まり、世界に冠たるヤマハを目指し、1966年にギター研究科を新設し、1967年11月にGCシリーズの製作が開始され、1968年からは、スペインの製作技術が入りました。
1968年にスペイン グラナダのギター製作家、エドアルド・フェレール氏を浜松に招き、ギター製作の最初から指導を受けました。フェレール氏は当時、ホセラミレスのA2ラインを製作する極めて優秀な技術者でした。フェレール氏の帰国後、再び1973年にエルナンデス・イ・アグアド氏を招き指導を受け、現在に至るヤマハのハイスペックモデルGCシリーズの基礎が完成しました。ギター研究科の設立と技術指導を起点に、ヤマハの国産高級ギターを支えた、鈴木氏、土屋氏、金子氏、加藤氏、江崎氏、原田氏、伊藤氏や多くの製作技術者が育ちました。
出品のギターは、ラベルの年号が消えてしまっていますが、1970年頃にヤマハ浜松工房で製作された、総単板ハカランダモデルGC-5と思われます。浜松工房では他に、GC-3(ローズウッドモデル)、GC-7、GC-10のモデルシリーズが製作されました。
材料のトップは、杢目の詰まったエゾ松単板、サイドとバックは、美しい柾目のハカランダ単板、ネックは、硬いホンジュラスマホガニー、指板は、漆黒のエボニー、ブリッジは、柾目のローズウッドで、サイドに割れ止めがあり、ヒールの接続は、イタリア式です。また、スプルースらしい解像感のある華麗で力強い発音と、ハカランダならではのワイドレンジで響く艶と深みのある音色で楽しませてくれます。
製作から50年あまり経過して、トップに小さな弾きキズや打痕があり、前のオーナーがトップを広く塗装修繕しており、そのまま使っていました。また、試奏用の弦が張ってありますのですぐに試奏していただけます。
ギター愛好家の皆さまには、ヤマハの出発点となった記念すべきギター、ヤマハGC-5 ハカランダモデル、をどうぞ宜しくお願いします。
全長:101センチ
弦長:66.1センチ
弦高:約3.2ミリ 12フレット1弦
約3.8ミリ 6弦
ナット幅:約5.1センチ
ボディ厚:約9.8センチ
中古ヤマハハードケース
ハードケースにプチプチを巻いて梱包します。
安全にお届けします。