【基本情報|Release Information】
レーベル:Niagara Records
品番:27AH 1243
フォーマット:LP
国:Japan
リリース年:1981年
タグ:City Pop, Japan, 1980s, Radio Edit Culture, Studio Work, Pop Experimental
【構造と文脈|Structure & Context】
本作は、楽曲としての録音物というより、時間を編集する装置=ラジオというメディア形式を、そのままアナログ盤にエンボディした「音の劇場」作品である。A面冒頭から現れる“Go! Go! Niagaraのテーマ”を起点に、ジングル/フェイク広告/DJトーク風スキットといった非楽曲素材が綿密に配置され、番組構成そのものをパッケージした構造が貫かれている。
参加ミュージシャンは坂本龍一、村松邦男、稲垣次郎ら、ナイアガラの中でも屈指の布陣。特に“A3 あの娘に御用心”では、ストリングスとエコー処理されたバックコーラスの位置関係にPhil Spector的「音の壁」の実験が見られ、また“B6 今宵こそ”においてはスティールギターの滑走と、レコード末期の湿度を絶妙にブレンドする音場構成が耳を惹く。録音は福生45スタジオを中心に行われ、ローカルなスタジオ空間とグローバルな音像感覚が交差する点にも注目したい。
1976年に放送されていた同名ラジオ番組『Go! Go! Niagara』のフォーマットをそのまま転用した本作は、日本の録音文化史において特異なポジションを占める。つまり、本作は単なる「音楽アルバム」ではなく、メディア横断的創作=ラジオ+レコードとしての構造的ハイブリッドを成している。
大滝詠一の“録音=編集=作曲”という理念が最も純化された形で表れたこの作品は、後のマルチメディア的感性(Vaporwaveやインターネットラジオ文化)への先駆としても再評価が可能である。また、ナイアガラ・レーベルによるセルフ・ブランディングと擬似アメリカ的記号の編集という批評的試みは、「J-Pop」の成立前夜における制度内での遊撃戦と位置づけることもできる。
【状態詳細|Condition Overview】
メディア:NM(非常に良好)
ジャケット:EX-(軽度の使用感あるも良好)
付属品:帯、インサート付属
【支払と配送|Payment & Shipping】
発送:匿名配送(おてがる配送ゆうパック80サイズ)
支払:Yahoo!かんたん決済(落札後5日以内)
注意事項:中古盤の特性上、微細なスレや経年変化にご理解ある方のみご入札ください。完璧な状態をお求めの方はご遠慮ください。重大な破損を除き、ノークレーム・ノーリターンにてお願いいたします。