時は昭和三十年代、甲斐性なしの父は家にお金も入れずにブラブラし、子供のお金にまで手をつけてしまうようなとんでもない奴である。小学生の「私」は、ある物を寝ている父親の口に入れたら死ぬと思い、実行するのだが…。無邪気で可愛くてちょっぴりコワイ子供たちが主人公の、傑作短篇小説集。