本革で作った4本用のシンプルなペンシースです。
一般的なペンケースよりも薄いため、かさばらず持ち運びに便利です。それほど多くのペンを持ち歩かない場合など、なかなか使えるかと思います。

今回のものは以前から出品させていただいているものよりは一回り小型になります。
<4本ペンシースサイズ比較>
□4本ペンシース :175mmx160mm →pilotカスタム・プラチナ#3776等一般的な万年筆用に
■4本ペンシース<S>:160mmx140mm →pilotグランセ・プラチナシープ等比較的スリムな万年筆用に

使用した革は革ジャン用にタンニン鞣しされた馬革で1.1mm厚です。通常よりも薄めの革ですが、しっかりとオイルが入っておりしなやかな手触りが良い革です。色は黒です。

製作は以下の通り、時間をかけて丁寧に行っております。

①床面の磨き
 タンニン鞣しの革ならではの工程です。
 革の裏面にフノリを塗布し、専用のガラス板を用いて均一に磨きます。
 これにより革の裏面が滑らかに仕上がります。

②革の接着
 革の接着面をヤスリで荒らし、ゴム糊を用いて接着します。
 次工程のミシン掛けの際、ずれないようにするために必要な工程です。

③ミシン掛け
 皮革製品に用いる工業用ミシンを使用しています。
 工業用ミシンにも色々ありますが、ステッチの締りが良いといわれる、半回転カマのミシンを使っています。
 直線的ではなく、ミの字のステッチになる皮革用の針で縫っています。
 糸は皮革用ミシン糸としてスタンダードなビニモを使用しています。光沢感のあるきれいな糸です。

④ヘリ落とし
 革のヘリは、そのままだと角が立っているため、サンドペーパーで角を落とします。

⑤ヘリ磨き
 床面と同じように、フノリを使って磨きます。
 この工程もタンニン鞣しの革ならではの工程です。
 この仕上げにより、持った時に手にやさしくなじむようになります。

大きさは縦/横:160mmx140mm。仕切りは35mmです。
参考までに写真に写っている万年筆は手前からペリカン400、pilot旧革巻き、モンブラン32です。

念のため、出品するのはペンシースのみで、写真に写っている万年筆は含まれません。