至高のイタリアンクラシック
1989年、イタリアンサイクルの黄金期に輝きを放った一台、BIANCHI Campione d'Italia。その名の通り、「イタリアのチャンピオン」を冠するこのモデルは、ビアンキの栄光の歴史と、本物のロードレーシングの血統を受け継いでいます。
このバイクの真髄は、フレームに採用された伝説的なチューブ、Columbus SBXにあります。SBXは、当時のコロンバス社製チューブの中でも最高峰の一つとされ、パイプの内側に施されたスパイラル状の「ヘリカル・ライニング」が特徴です。これにより、BBシェル付近の剛性が飛躍的に向上し、スチールフレームでありながら驚くほどの優れたパワー伝達性を実現。同時に、コロンバスならではのしなやかな乗り心地と振動吸収性も兼ね備え、長距離走行でもライダーの疲労を軽減します。一度ペダルを踏み込めば、粘りのある加速と、どこまでも伸びていくような滑らかな走行フィールを堪能できるでしょう。
そして、このバイクの心臓部を司るのは、イタリアの至宝、**Campagnolo Chorus(カンパニョーロ コーラス)**コンポーネントです。1989年当時のコーラスは、美しい鏡面仕上げのパーツ群と、洗練された操作感で、多くのサイクリストを魅了しました。ダウンチューブにマウントされたシフトレバーは、まさにクラシックロードバイクの象徴。そのカチリとした操作感は、メカニカルな喜びを五感で感じさせてくれます。ブレーキレバーからキャリパーに至るまで、全てがカンパニョーロで統一されたその姿は、機能美とイタリアンデザインの融合を体現しています。
ビアンキのアイコンである「チェレステ」カラーに彩られたフレームは、所有する喜びを最大限に引き出します。街を駆け抜ける姿は、まるでイタリアの風を感じさせるかのよう。競技用として誕生しながらも、その美しさと乗り心地の良さから、今では休日のロングライドやカフェライド、そしてヴィンテージバイクイベントの主役としても愛されています。
単なる自転車ではなく、イタリアのサイクル文化、そして1980年代の情熱が凝縮された芸術品。BIANCHI Campione d'Italia with Columbus SBX & Campagnolo Chorusは、時代を超えて輝き続ける一台です。この特別なバイクと共に、あなた自身のロードバイクライフに、新たな歴史を刻んでみませんか?
ジャンニ・ブーニョが同型フレームでイタリアチャンピオンに輝きました。
ダウンチューブの扁平加工やフォークを見るとジャンニ・ブーニョ仕様だという事がよくわかります。