


■タロットの宇宙を紐解き、根本に還る
カードサイズ:H128×W76[mm]
ボックスサイズ:H193×W181×D48[mm]
著者:ブライアン・ウィリアムズ
監訳:鏡リュウジ
翻訳:美修かおり
数世紀に渡る変遷の中で、さまざまなタロットが誕生し、現在のスタンダードが形作られました。この「ミンキアーテ・タロット」は、私たちのよく知るライダー・ウェイト・タロットや、マルセイユ版と呼ばれるカードデッキとは異なり、全97枚という大掛かりな構成が組まれています。
小アルカナ56枚であるのに対し、大アルカナと呼ばれるカードが41枚あります。一般的な22枚の大アルカナに加えて、「賢慮」「希望」「慈愛」「信仰」といった美徳を表すカードがあり、一方で「女教皇」「教皇」ではなく「太公」「西の皇帝」「東の皇帝」といったカードが含まれます。
「ミンキアーテ」という言葉は、その時代や地域によって、世俗的な意味合いをもつイタリア語だとされ、このタロットが必ずしも高尚な品物ではなかったということを伺い知ることができます。
全312ページに及ぶ肉厚な解説書は、人々が焦がれた神話世界のイメージをどこまでも拡大し、全く新しい、タロットへの解釈の視点をもたらすことでしょう。