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ほとんどの鍛冶屋がクラッド材(鋼材メーカーが芯材と側材を貼り付けた板材)を使用している中、一から作ることにこだわりを持ち、独自の研究によりステンレスと鋼を鍛接し、一切の妥協を許さないシビアで洗練された刃物を造る五代目『貴輔』。間中刃物鍛錬所は埼玉県春日部市で日本のみならず、海外のオーダーに応え続けています。
創業明治五年の歴史を持ち、2005年に間中刃物店 四代目 間中保夫氏のもとに弟子入りし、9年の修行を経て五代目を襲名。昔ながらの鎚の後を残し磨きを掛けず打ち出したままの黒打ちは四代目までの工夫と技が詰まっています。軟鉄をタガネで割り込み鋼を入れて鍛接する本割込やステンレス+鋼+ステンレスの三枚打ちなどを全て鍛接にて鋼付けから、また全ての熱処理(焼きなまし、焼入れ、焼戻し、サブゼロなど)や研ぎまで一人で仕上げています。
芯材の鋼は青紙2号が使用されています。切れ味の持続性に優れ、粘りもあり白紙よりも欠けにくい鋼材です。また、間中刃物鍛錬所では徹底した温度管理と今まで培ってきた技術を最大限活かし、焼きなましによる球状微細化や水焼き入れによる冴えた刃、焼き戻しによるストレスの解放に努めています。
刃先は非常に薄く研がれ、ハマグリ刃の形状のため食材へ抵抗を少なく切り開きながら入っていきます。ハマグリ刃とは蛤の貝のように緩やかにカーブしている刃の形の事を指しますが、切った食材が張り付くことを軽減してくれます。それだけでなく、直線の刃の形よりもさらに食材に切れ込んでいきます。それらは切れ味が軽い、または鋭いと感じる要素になります。
地金は無数にあるステンレス材から選び抜いたSUSです。錆びにくく研ぎやすい特徴があります。
このハンマーで叩かれた槌目模様は、食材の切り離れに寄与し、世界に1つだけの模様を作り出し、それに加えて黒打ちが日本の刃物作りの伝統をより感じさせてくれます。
柄は木目が美しく、耐久性に優れた紫檀を使用。人工のターコイズがアルミリングで挟まれており、高級感溢れる柄となっています。
代々受け継がれた伝統の技を是非ご堪能ください。
■ペティ
■全長:約258mm
■刃渡り:約125mm
■最大峰厚:約2.8mm
■刃幅:約31mm
■重量:約84g
■鋼:青紙2号
■地金:SUS ステンレス
■柄:ローズウッド人工ターコイズ
■HRC:63前後
※手作りのため規格には多少の誤差がございます。
※鋼素材のため、錆防止のために使用後はきれいに洗い、必ず水気を拭き取ってください。
※刃こぼれや、折れ、割れまたは刃が曲がる場合がありますので、冷凍食品には冷凍ナイフ、魚の骨やカニなどの硬いものを切る際には出刃包丁など、それぞれの用途に合わせた専用の包丁をお使いください。たとえ薄い冷凍肉や冷凍した魚のすり身、または小さい骨であっても、刃を痛めますのでご使用はおやめください。
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