読み易くなった新装版。佐藤愛子著、「血脈」上中下・全3巻(文春文庫)です。状態は、全般にかなり良好です。送料は、クリックポスト(2個口)で370円です。

★内容: 父紅緑をルーツに、自身も含めハチローら異母兄弟やその子孫たちに伝わる佐藤家の荒ぶる血のゆくえ。生きようとする情熱ゆえに欲望と情念に引きずられる一族、佐藤家の人びとの凄絶な生の姿。完成に十数年を費やした著者畢生の大作。菊池寛賞受賞。 本新装版では、人名・地名・難しい字にふりがなを増やし、全般に読み易くなっている。
〈上巻〉 それは大正四年秋、当代随一の人気作家、佐藤紅緑が、新進女優を狂おしいほど愛したことに始まった。
〈中巻〉 久が金銭苦の果て女と心中。悲しむ老父紅緑を冷やかに眺める八郎の眼。戦争を境に佐藤家の世代替りと新たな苦闘の時代が始まる。
〈下巻〉 叙勲の当日八郎が急死。桜のなか母シナも逝った。一人残された愛子が見据える佐藤家を灼き尽くす因縁の炎のゆくえ。情念の奔流に押し流されつつそれぞれの生を駆け抜けたはらからへの熱き鎮魂の想い。大正、昭和、平成の三代にわたる長い闘いの年月の果に、佐藤家にようやくもたらされた平穏のかたち。著者のライフワークが完結。

★著者、佐藤愛子は1923年、大阪市生まれ。小説家の佐藤紅緑、女優の三笠万里子の次女として生まれる。異母兄に詩人のサトウハチロー、脚本家で劇作家の大垣肇。甲南高等女学校(現・甲南女子高等学校)卒業。雙葉高等女学校英語専攻科中退。1950年、同人雑誌『文藝首都』に参加、川上宗薫、北杜夫、田畑麦彦、なだいなだらがいた。1962年、最初の著作『愛子』を刊行。1963年、『ソクラテスの妻』、『二人の女』で連続して芥川賞候補。1969年、『戦いすんで日が暮れて』で直木賞受賞。1979年、『幸福の絵』で女流文学賞。2000年、『血脈』で菊池寛賞。小説のほかエッセイも多数。特に「娘と私」シリーズは好評を博した。

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