1956~64年ステレオ録音。
フランスの生んだ巨匠、ピエール・モントゥー[1875-1964]は、若い頃から『春の祭典』『ペトルーシュカ』 や『ダフニスとクロエ』の初演をおこなうなど華々しい活躍をみせ、
その後もバレエにオペラにコンサートにと縦横無尽の活躍ぶりをみせていましたが、そのエネルギーは、最晩年になっても衰えることが無く、むしろ長い年月をかけて豊富に蓄積された経験と知恵により、演奏内容はどんどん深く豊かになっていったといいますから、その実力、音楽性の確かさには恐れ入るほかありません。
レパートリーも広く、当セットにも、代表的レパートリーであるロシア物やフランス物はもちろんのこと、
ブラームスやシベリウスの交響曲、エルガーのエニグマ変奏曲に至るまで、豊麗な美を実感させずにはおかない格調高く力強い名演奏が数多く収められています。
なお、収録作品の多くはジョン・カルショーがプロデュースしており、
ステレオ初期の録音としてはかなり状態が良いのもポイントです。