佐々木 敏光 沖積舎
よくわかっている、あの狂おしい青春時代に、勉強していたら、行い正しくふるまっていたら(ヴィヨン「遺言書」)が、フランソワ・ヴィヨンだけは彼の心にしみ透った。彼は何篇かの詩の中に「美しい牡」を発見した(芥川龍之介「或阿呆の一生」)