
イギリス人の僕は、ずっと疑問だった日中韓の奇妙な関係を探ろうと思った東アジアの国々は、なぜ良好な関係を築けないのだろうか?日本・韓国・中国間の確執は一体どれほど根が深く、そしてなぜ今日まで続いているのだろうか?これらアジアの三虎の和平を妨害する事で、誰が利益を得ているのだろう?これらの問いをきっかけにして、私は大人になってからずっと魅了され続けてきた地域を巡る旅に出たのだった。(「プロローグ」より)横浜から始まり、奈良・京都・大阪・広島を経て、福岡へ。在日コリアンの人たちと話し、戦争の博物館を見て回る。福岡から船で釜山へ渡り、木浦・扶安・光州・ソウル・保寧を通り、軍事境界線を見て仁川へ。美容整形に挑戦し、戦争の証言者たちの話を聞く。仁川からふたたび船でハルビンへ渡り、北京・曲阜・南京・上海、そして香港、中華台北。孔子の生まれ故郷を訪れ、転換の時にある香港や台湾の若者たちと語り合った。東京へ帰ってきたとき、ひとつの結論と、未来が見えてきた。