2023年1月23日に亡くなったビージー・アデールは、日本でも、ジャズ・ファンのみならず、あらゆる音楽ファンに愛されたジャズ・ピアニストです。有名なスタンダード・ナンバーを、本来のメロディーを大切にする優雅な洗練されたタッチで演奏する名曲の数々は今も愛されています。
日本でのデビューは2010年のこと。リリースされた『マイ・ピアノ・ロマンス』、『マイ・ピアノ・ジャーニー』、『マイ・ピアノ・クリスマス』は三枚ともジャズ・チャートの一位に輝きました。
このアルバムのテーマは、ペギー・リーへのトリビュートです。実はABCの『ジョニー・キャッシュ・ショー』でビージー・アデールはビッグ・バンドでピアノを弾いていましたが、ペギー・リーがゲストとして登場して、大好きになりました。
女優としても、作曲家としても成功したペギー・リーの、あの有名なエピソードをご存知でしょうか? 『バードランドの子守唄』の作曲でも有名な名ピアニストのジョージ・シアリングと共演したペギー・リーは、もちろんジャズ・ボーカルではありませんが、"Shall we swing a little?"「ちょっとスウィングしてみませんこと?」と提案しました。まさに、このアルバムは、ペギー・リーの作曲も含めて名曲が満載で、まるでビージー・アデールが同じ言葉を私たちに投げかけている気持ちになりませんか? もちろん大人気のこのアルバムは、ペギー・リーへのトリビュートの定番アルバムになりました。
1『アイ・ラヴ・ビーイング・ヒア・ウィズ・ユー』 I Love Being Here with You
2『ユー・ケイム・ア・ロング・ウェイ・フロム・セント・ルイス』 You Came a Long Way from St. Louis
3『フィーヴァー』 Fever
4『ゼア・ウイル・ビー・アナザー・スプリング』 There'll Be Another Spring
5『アイ・ドント・ノウ・イナフ・アバウト・ユー』 I Don't Know Enough About You
6『ブラック・コーヒー』 Black Coffee
7『わんわん物語』 He's a Tramp
8『幸福なジョー』 Happiness Is Just a Thing Called Joe
9『シュガー』 Sugar (That Sugar Baby O' Mine)
10『ホワイ・ドント・ユー・ドゥ・ライト』 Why Don't You Do Right
11『ヒー・ニーズ・ミー』 He Needs Me
12『ブルー・プレリュード』 Blue Prelude
13『ベッドで煙草はよくないわ』 Don't Smoke in Bed