前回ご紹介に続く名人作品専門三線蒐集家西平氏元所有の美型真壁。若き頃の銘苅春政作と伝わる作品。誰でも、手に取って触れるだけで直ぐに、この三線の持つ独特の'重み'を感じてしまう。その理由は貴重な島黒木を贅沢に使用されたからであろうか。他とは一味も二味も上回る質感と重みと美とが込められている。バランスが取れた薄型のチラ、卵形に似た鳩胸の形状、それでいて芯は四角形で太めである。この時代の、この時期だからこそ生み出された力作。然し私からのこれ以上の説明は不要かと思います。手にされた方だけが分かる非常に深い世界です。塗り出し前の画像はこちらからご確認ください。https://ameblo.jp/34doumakiya/ 鳩胸と天と猿尾の一部にシラタが確認できるかと思いますが、勘の良い方ならお気づきかと思いますが、古い島黒木材のみに見られる焦茶色のシラタだとお分かりいただけるでしょう(これと同タイプの材で制作された三線などが歴史資料などでも確認できるのでお時間のある方はお探しになってみてください。昔海外に渡った三線などで塗り無しのものがありますので、ご参照ください)。棹の状態良好。但し芯先の猿尾部分のみ稍小さな捻りが見られるが演奏などに支障無し。分当てはそれを考慮して調整済み。カラクイ穴稍大きめ。透明艶無し。稍使用感あり。カラクイ穴部分に薄く線状のひびが縦に入っているように見えるが、こちらも演奏上の問題無い範囲です。糸蔵内部に金箔跡。カラクイは三本ともに古い物で、男弦中弦部分は同タイプ、女弦部分は違うタイプの物が装着されている。両面本皮張りは今年の八月完成のものを装着。強さ八分張り。表2番皮に裏4番皮。音色は良く響き申し分ない。元々付属していた古いハードケースは劣化があるが使用に問題無し。以上全体の説明となります。
※古い三線ですのでヴィンテージ楽器にご理解のある方のご参加をお願いいたします。入札の取り消し依頼はいたしません。落札後は原則ノークレームノーリターンとなっております。又販売上のお願いとして、転売目的の方のご参加はお控えいただきたいとのことでございます。落札後に証明書や説明文の依頼は一切受け付けいたしません。当工房では個人様店舗様との提携は一切行っておりませんのでご注意ください。何卒ご理解のほどお願いいたします。それではお取引の最後までどうぞ宜しくお願い申し上げます。

(2025年 10月 2日 11時 07分 追加)
お問い合わせありましたカラクイ穴付近の薄い線状の塗りヒビのアップで撮影したものをブログに掲載しましたのでご確認ください。